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市場の将来の観察

市場の将来の観察は、先見・見越しといわれるが、意味するところは日和見的定式的あるいは機械的観察に基づくものであってはならないということです。

したがって、十充な観察に基づくものであるがゆえに、その適中するか否かにより結果される「利」または「損」は、通常取引よりも高率となることが予測されるのです。

しかも、高率の利益あるいは損害が同時発生的に存在するからこそ、人は投機を試みようとするのです。

以上のように、先見・見越しが適切であったか否かが直ちに利益をもたらすかどうかにかかわってくる。

先見あるいは見越を行うためには、投機者として必要にして充分な観察を行わねばならないが、しかし、将来ほど不確実なものはない。

経済社会の将来的変化は様々な要因により支配されるゆえ、先のグリーンの指適をまつまでもなく、投機的危険を測定することは困難なのです。

リスクの形態は、さらに基礎的危険(fundamentalrisk)に対する特殊的危険(particularrisk)、一般的危険(generalrisk)に対する個別的危険(individualrisk)等々があります。

まず、基礎的危険と特殊的危険だが、C.アーサー・ウィリアムズ/リチャード・ハインズ(C.AutherWilliams、Jr/RichardM.Heins)はつぎのように説明しています。

「この分類はカルプ(C.A.Kulp)によるもので、双方の違いは明確でないが、基本的には、基礎的危険とは集団の危険で、その原因と結果は非個人的で、個人では防止できないものすなわち経済制度の不確実性、不調和、社会的政治的変化による危険、旱越、龍巻等の異常な自然現象による危険をいうものである」としています。

また、彼等は、特殊的危険を、原因と結果とが個人的なもので比較的容易に管理される危険で、たとえば、非職務上の原因から生じた死亡・後遺症の危険、火災・爆発・盗み・蛮行などによる財産損害の危険、他人の身体傷害ないし財産損害に対する法的損害賠償の危険をいうものであると述べています。

上の例から理解されるように、特殊的危険は、純粋危険であり付保可能危険であるのに対し、基礎的危険は付保可能危険と純粋危険付保不可能危険との双方からなっている。

アメリカで実行されている龍巻スペースコレクション保険や電スペースコレクション保険などは基礎的危険のうちの付保可能危険をスペースコレクション保険制度化したものです。

続いて、一般的危険に対する個別的危険だが、これらの危険は企業危険に関する分類形態の一つで、前者は、経営外部で生ずる危険で、経済的社会的変化または不確実性の結果であるといいます。

たとえば、価格水準の変化・経営活動の程度の変化・社会的慣習の変化・生産と配給方式の変化等々です。

これに対し後者すなわち個別的危険とは、「特定の個人や企業に影響を与えるもので、社会的、経済的原因よりもむしろ個別的原因によるもの」であるといわれています。


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